鉱物油って植物由来の地下資源だって知っていましたか?

鉱物油ってなんだか無機質な感じがしますよね

英語で言うとミネラルオイル

昔の人は地下から出てきた石油を見てミネラルの一種だと思ったのでしょうが、実はこの石油や石油の原料である原油は太古の植物の炭化水素が地下に溜まってできたものの総称です

いわば作物のようなものなんですね

実際に産地によりその性質は様々で、エンジンオイルに関してならペンシルバニア産のオイルがオイル粘度指数が100もあり高品質とされていましたが、今では出量が非常に少なく現在は市場に流通していません 

エンジンオイルの中でも初期の頃に高性能とされていたのは意外にも植物オイルのひまし油で、潤滑性には非常に優れていて実際にレースなどでも使われていました

オイルの潤滑性には成分分子の性質が大きく関わっていて分子を創りだすのは主に生物の働きによるところが大きくそういった意味では石油製品というのは作物の一種であると言っても過言ではないようです

エンジンオイルに関して話を絞れば、今では合成オイル主流の時代ですが、このベースになっているのが原油である以上人間が無から生み出したとは言いがたいものであります

一般に流通している潤滑油やエンジンオイルは原油から石油や経由などの揮発性の高い成分を抽出した後に残った揮発性の低い成分から作られており、潤滑油としての性質を持ち合わせているとはいえ熱やせん断などの力には弱く、エンジン内部で潤滑油として使用する場合劣化の主な原因となってしまいます

熱とせん断(ギアなどに噛み込まれた際に分子構造が破壊される状態のことです)に対する強度を高めるという命題に対してゴールドパンチα3000を開発した菱川は分子構造を小さくするというやり方を選択しました

鉱物(ミネラル)と見られるオイルですが実は植物由来の成分、改質するなら酵素が使えるのではないかと自身の研究分野での知識と経験を使ってその改質に取り組みました

何度も壁にぶち当たりはしましたが、十年の歳月を掛けて今の製品に辿り着き販売後30年を迎えるに至りました

最終的に酵素を使うことで材料となるオイル成分の分子構造を300分の一のお大きさにまで細かく分解することで潤滑油としての性能を飛躍的に向上させる事が出来ただけでなく、副産物として抗酸化力の向上まで手に入れることが出来ました

これにより、高性能を長期にわたって維持できる理想のオイルを手に入れることが出来ました

欠点があるとすればこの製法、酵素を使うためにその扱いには職人技というかある程度の経験と実績がなければ納得のゆく製品が造り出せないようで、他に二名ほどの技術者が製造に携わっているのですが、未だに菱川自身が製造には必ず立ち会い手を出しているようです

そしてもう一点、製造には一定の熟成期間が必要なようで、どんなに急いでも一週間以上の時間をかけないと満足の行く製品に仕上げることはできないそうです

まるでお酒や醤油、味噌などの醸造のようですね

酵素とは元来生物由来のタンパク質で特定の構造を持った物質だけを選択的に加工する働きがあります
その働きは一種のマイクロマシンのようで、30年以上も前にこの働きに着目しオイルの改質にまで応用した菱川の手腕は先見の明があったと言わざるをえません

ライオンで酵素を使った洗剤のダッシュを開発した菱川であればこそ成し遂げることのできた成果だと思います

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