16万キロオイル交換が必要ないなんて!そんなの信じられますか?

始まりは突然でした

二月の始め、まだ寒さの厳しいある日のことでした

知り合いの福岡さんという人が家に訪ねてきました
福岡さんは来るなりいきなり私の車のエンジンを掛けさせました

「ええか?エンジンの音をよく聞いとけよ!」

なにやら黒い液体を私の車のエンジンオイルの補給口から入れ始めます
その黒い液体はかなり粘度が高いようで容器を傾けてもなかなか出てきません

その間も福岡さんは喋り続けます

「これ、入れたらエンジンの音がガラッと変わるからな、びっくりするで」

そうこうするうちに粘り気のある液体は私の車のエンジンに入ったようで
まだ少し入れ切ることのできなかった液体の残る容器を片付けながら
オイル補給口のキャップを閉めて、もう一度私にエンジンを掛けさせました

「音、よう聞いとけよ」

もう一度念を押します

始めのうちはいつも通りのカサカサと乾いた音でエンジンが回っています

その間も福岡さんは一生懸命しゃべっています
どうやら今入れた液体の説明をしているようですが
あまりに興奮しているので喋っていることの意味がよく理解できません

福岡さんはいつもこうなので
話を聞き流しながら、変な液体を入れられた自分の車のエンジン音に耳を澄まします

すると、カサカサとしていた乾いた音が心なしか静かになり
しっとりと、落ち着いた感じの音に変わってきたように思いました

エンジンが温まったからかな?

と思ったのですが、あえて口には出さず

「少し静かになりましたね」

というと

「そうやろ!」

我が意を得たりと、家の中に入ってパンフレットを見せ始めました

どうやら、今入れてくれた液体はゴールドパンチα3000というオイル添加剤で
論より証拠と、私の車に入れて実演をしてくれたようでした

いつも突然現れては帰ってゆく福岡さんですがその日もやはりそうでした

帰った後、パンフレットをもう一度見ると

16万キロオイル交換不要!

とデカデカと書いてあります

16万キロといえば中古車でも、なかなかそれだけの距離を走っている車はありません
実質、ほとんどの人はこの添加剤を一度オイルに入れたら
廃車するまでオイル交換する必要がなくなる計算になってしまいます

「いくらなんでもムリだろう、うそくさいなー」

と思ったのですが
まあタダで入れてくれたのだから、文句を言う事でもないかと
その日はそれで終わりました

次の日の朝は寒さが厳しく
凍結したフロントガラスにお湯を掛けてからでなければ前が見えないほどの冷え込みでした

家を出てすぐのところにきつい上り坂があり
この坂はいつも途中で三速に落とさないと回転が落ちてしまい登りきれないのですが
気がつくと四速のまま最後まで登り切ってしまっていました

その冬、一、二番の寒さの厳しい朝でしたし
始動直後で車のエンジンが一番調子の悪い時だったので
これにはびっくり

昨日入れたあの添加剤が効いているのかな?
と、思いながら国道を走ります

そう思うと、エンジンの吹け上がりがかなり良くなっているように感じます

いつも流して走っていると、無意識のうちに50km/hぐらいのペースに落ち着いてしまうのに
メーターを見てみると法定速度を少しオーバーしています

これもあの添加剤の効果かなあ?

帰ってからもう一度もらったパンフレットを読み返しました

車の調子が良くなった、その理由は?

どうやら、オイル添加剤の粒子が普通のオイルの粒子の 1/300 の大きさであることが効果のカギになっているようです
粒が小さいことで、液体の性質が粘弾性流体になっている点がこの製品の特徴のように読み取れます

それでもまだ、ホントかなあ?

という気になるのは私が疑い深いからでしょうか?

それに

そんな良いものがなぜ今まで世間に広まらなかったのか?

どうやって製造しているのか?

どういう理論の上にこれが開発されたのか?

そもそも開発者の菱川さんていったいだれなのよ?

かえって、疑問に思うことのほうがたくさん出てきてしまいました

そんなふうに考えながら何日か過ごしているうちに、また福岡さんが家にやってきて

「今度、中村でこのオイルの説明会があるから来ないか?」

と私に訊ねてきました

販売元の社長も来るということで
福岡さんに聞いてもよくわからないし
パンフレットを見ただけでは分からない点で
自分が疑問に思っていることを解決することができればと
どちらかといえば好奇心から、一緒に行かせてもらうことにしました

で、参加してきた説明会、いろいろと収穫がありました

 

→ 効果と原理、入れるとどうなるの?

→ 誰がどうやって開発したの?

→ なぜ今、このような形で市場に出てきたのか?